『和菓子のアンソロジー』を読みました

和菓子読書感想文
四季折々に和菓子あり

10名の作家の和菓子話が入り乱れる一冊

和菓子

四季折々に和菓子あり

タイトル:坂木司リクエスト! 和菓子のアンソロジー

作者:坂木司、他9名

出版社:光文社

価格:1600円(税別)

ページ数:351ページ

発行日:2013年1月20日

この本のあらすじ

10名の作家が和菓子をテーマに書いた作品をまとめたものです。

6月16日は「和菓子の日」

ということで和菓子に関する本を読んでみました。

全体的にほんわかした雰囲気で、非現実な話もありますが日常を切りとったような作品が多いです。

テーマが「和菓子」だからでしょうか。

甘くて柔らかくて、口に広がる幸せの味…。

和菓子に関する知識が書いてある作品もあり、なんだか得した気分になりました。

作家が変わるので頭の切り替えが必要ですが、短編読み切りなのでスルスル読めます。

世界観がよく分からない作品が一つありました。

古入道きたりて

古入道

一番気に入った作品は恒川光太郎の「古入道きたりて」です。

和菓子より古入道(こにゅうどう)という妖怪の印象が強い作品ですが、個人的に妖怪好きなのでツボでした。

戦時中の兵士が、逃げ延びた洞窟で出会った仲間から話を聞いている。

宿泊先で見た古入道、出された夜船(よふね)と呼ばれるおはぎ。

戦争という悲惨な状況でその仲間とも別れ、その後の人生を生きていくなか、不意に頭に浮かぶ彼の声。

ーーまあ、あの夜船が、人生で一番うまかった甘味だな。

古入道きたりて

まるでその場で見ているような、情景がありありと浮かぶ描写に引き込まれました。

不思議で、哀しくて、静かな物語は頭の中で鮮明に再現され、この作品のために読んでよかったと思いました。

ちなみに、古入道は山をまたげる程の巨人で無害。

夏の満月の夜に、部屋の明かりを消して寝たふりしてそっと窓から覗くと見られるらしいです。見たい!

季節のよって変わる呼び方

「古入道きたりて」の中でおはぎがでてきますが、おはぎは季節によって呼び方が変わると教えられます。

へえ〜と思い検索すると、春夏秋冬の呼び方があるらしいのです。

春:ぼた餅

夏:夜船(よふね)

秋:おはぎ

冬:北窓(きたまど)

…全然知らなかった!奥が深いなあ。

毎年6月16日は「和菓子の日」

濃い緑茶とおいしい和菓子を楽しみつつ、読んでみてはいかがでしょうか。

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