ダークファンタジーな作品を集めた短編集
タイトル:チヨ子
著者:宮部みゆき
出版社:光文社(光文社文庫)
価格:476円(税別)
ページ数:244ページ
発行日:2011年7月20日発行
五つの作品たち
雪娘
久しぶりに集まった小学校時代のなかよし四人グループ。
彼らのグループにはもう一人いた。二十年前、あんなことが起きなければ。
オモチャ
商店街にある古びた玩具屋さん。
そこの女主人が亡くなると不穏な噂が流れるようになった。
夜中になると、お店の二階の窓から首吊りロープが見える。
チヨ子
バイトで着たカビの生えたピンク色のウサギの着ぐるみ。
このウサギ、頭をかぶると不思議なものが見える着ぐるみだった。
いしまくら
近所で起きた女子高生殺人事件。
その後、被害者の良くない噂が広がっていった。
石崎は、その汚名を晴らそうと調べる娘と共に噂の正体を探っていく。
聖痕
子供に関わることを調べる調査事務所。
そこにある男が依頼にきた。
殺人事件を起こした自分の息子を、ネットで「黒き救世主」と呼び崇めている連中がいる。
最後に
宮部みゆきさんは「火車」「模倣犯」など作品がドラマや映画になっている大変有名な方ですが、今回初めて読みました。
好みとは少し違いましたが、読みきれる楽しさがありました。
特に「いしまくら」はどんどん話が展開していき、短編ながら読み応えがあります。
「チヨ子」と「オモチャ」はややハートフルかな。
幽霊の話もありますが、怖くはありません。
長編を読めばまた印象が変わるかも。
タイトルを見て「次はどんな話だろう」と想像しつつ、全く予想とハズレたりするのもまた楽しかったです。
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