商品情報
タイトル:さいはて紀行
著者:金原みわ(かねはらみわ)
出版社:シカク出版
価格:1100円(税込)
ページ数:199ページ
発行日:2016年8月1日発行(初版2016年5月10日)
珍スポトラベラーがさまざまな「さいはて」をみる!これを読んで疑似体験をしよう
人との接触を避けるため、外出はなるべく控えています。
必要な外出しかしないので、どうしてもストレスがたまってきます。
最近は本を読んでも内容が入ってこなくて、2〜3ページ読んでは閉じ、その内容を忘れてまた同じページを読むという状態。
ほっと一息つけるのは喫茶店やカフェでコーヒーを飲むことだったのですが…もうずいぶんお店で飲んでない。
とにかく今は耐えて、この状況を乗り越えなければ。
ならば、自分じゃ経験できないことをした人の本を読んで行った気になろう!
積ん読の中から、今の気分に合う本を探しだしました。
この本のあらすじ
珍スポトラベラー金原みわさんの体験記。
好奇心に突き動かされ、珍しい場所へ行き人とふれあいます。
性のさいはて
嬢の匠の技をみて、ちょっと泣きそうになります。
罪のさいはて
髪を切るのもタダでは切りません。
水のさいはて
淀川河川敷で暮らす人々。出会いと別れ。
異国のさいはて
タイ。騙されたり興奮したり願ったり。
食のさいはて
奇食への挑戦と葛藤。結局食べます。
宗教のさいはて
街中で見かける例の看板を巡り、総本部へ。
夢のさいはて
叶わぬ夢をみる老婆を想う。
人のさいはて
みわさんの祖父母の話です。
対等な目線がいい
珍スポット、まだ見ぬ世界に惹かれる人は結構いるのではないでしょうか。
珍スポの体験記は他にも読んだことがありますが、冷やかしというか、ただおもしろがっている感じをたまに受けることがあります。
実際そんなつもりはないのかもしれません、こちらが勝手にそう感じただけで。
しかしこの本は、読んでいてそういうモヤっとすることはありませんでした。
「さいはて」で出会う人々との距離感がいいのです。
好奇心で近づくのですが、決して踏み込みすぎず、けれど壁を作ることなく相手の人生を想う。
とはいえ、読んでいるだけだからいい距離感だと思うけど、実際行動するとなるとやっぱり近くて危ないかも。
ご本人も
…そのうち私は、好奇心に殺されると思う。
とおっしゃっています。
決してマネしないでください。
最後に
自分ではできないけど、まだ見ぬ世界を覗きみたい!
そんな欲求を叶えてくれる本です。
「さいはて」ですから多少過激な内容もありますが、そこの読みにくさもあまりなかったです。
ちょっと、おっ⁉︎とはなりましたが。
やわらかい雰囲気と事実を淡々と語る様子が、内容を中和しているのかもしれません。
外出がままならない今、読むにはぴったりの本ですよ。
読んでも「行きたい!」ってならなかったです。
今回初めて発行所の「シカク出版」のことを知ったのですが、他では見ないような攻めた本を取り扱っています。
インディーズ出版物とニッチな本のセレクトショップとのことです。
ハンバーガーショップ「ドムドムハンバーガー」の応援マガジンとか気になるなぁ。
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